社会人として覚えておきたい日経平均株価算出の仕組み

社会人として覚えておきたい日経平均株価算出の仕組み

普段ニュースではよく聞く日経平均株価。
2019年5月現在で日経平均株価は約21,000円です。21,000円という金額を聞いてどのように感じるでしょうか。景気の良さを表しているんだろうけどいまいちよくわからない!ということで日経平均のことについて調べてみました。この記事は個人的な見解を含みます。投資判断は自己責任でお願いいたします。

日経平均株価とは

シンプルに表現すれば、日本を代表する東証一部上場銘柄から選ばれた225銘柄の株価の平均金額です。計算式で表すと「225銘柄の株価合計÷225」となりますが実際の計算にはもう少し複雑な調整が行われています。

① 各構成銘柄の採用株価=株価×50円÷みなし額面

② 各構成銘柄の採用株価合計÷除数

何のことを言っているんだという感じですので1つ1つ言葉の意味を見ていきましょう。

額面とは

額面とは株券を発行した際に株券に記載された金額を言います。株式会社を設立際に1株いくらのお金を出したかまたは1株を買うためにいくら払えばよいかが額面金額となります。

かつて額面金額には20円、50円、500円、50,000円がありました。額面50円の株券を1,000枚購入すれば50,000円を会社に対して出資したことになります。

2001年10月の商法改正によって額面制度は廃止され(額面があまり意味をなさなくなったため)現在では株式に金額を記載しない、無額面株式となっています。

みなし額面とは

額面制度が廃止された後も額面を目安として株価が決まる傾向にありました。例えば額面50円であれば20円~200円の株価を推移するといった具合。そこで額面制度があったころの額面をみなし額面として平均を算定する際に使用しています。

なぜこのようなことをするかというと例えば額面50円の株の株価と額面5,000円の株の株価を単純に平均した場合、額面5,000円の株の株価変動が大きく影響してしまうからです。額面5,000円の株価が5,050円になった場合値上がり率は1%ですが、額面50円の株価が100円になった場合の値上がり率は100%です。ともに値上がり金額は50円ですが、影響の度合いが変わってきます。

株価変動の影響度合いを合わせるためにみなし額面を使用して平均を算定しているということになります。

「株価×50円÷みなし額面」という式は何を行っているかというと、旧額面(みなし額面)を50円の額面に合わせた場合いくらになるのかという算定を行っていることになります。要は比べる土俵を合わせてあげるという調整を行っているということです。

除数の調整とは

株式は分割や併合が行われる場合があります。例えば1株10,000円の株式があった場合通常100株単位で取引されるので投資家は100万円の資金が必要になります。この場合高くて手が出ない個人投資家の投資対象から外れてしまうということが起こります。そこで1つの株式を10分割することで1株1,000円となり100株買ったとしても10万円で購入することができるようになります。株式の流動性が良くなるという効果を狙って株式の分割が行われたりします。

株式分割が行われると日経平均への影響はどうなるでしょうか。

1株10,000円だった株が1株1,000円になった場合、単純に計算すると平均金額が落ちてしまいます。そこで株式分割があった前と同じ水準になるよう除数を調整するということを行って平均を求めます。

現在では除数で調整するのではなく、みなし額面で調整を行って平均金額を算定しています。10分割したのであれば、みなし額面も10分の1にするといったような調整。

値嵩株とは

金額の高い株式のことを値嵩株(ねがさかぶ)と呼びます。明確な基準はありませんので皆さんが高い!と感じる株が値嵩株となります。反対に株価が安い株式のことを低位株(ていいかぶ)と呼びます。なぜいきなり値嵩株の説明したかというと値嵩株が日経平均に大きな影響を与えているからです。

2019年5月現在、日経225を構成する銘柄で値嵩株はファーストリテイリング(9983)、東海旅客鉄道(9022)、ファナック(6954)、東京エレクトロン(8035)、ダイキン工業(6367)、ソフトバンクグループ(9984)などの銘柄がありいずれも1株10,000円を超えています。ファーストリテイリング(9983)に関しては1株64,000を超えており、100株買うのに600万円以上資金が必要な計算になります。いったい誰が買うんだy…と思いつつも投資の世界にはお金持ちがいっぱいいます。

日経平均は上記に挙げたような銘柄の株価変動に左右される一面がありますので日経平均だけをもって日本経済全体を評価することはできないでしょう。

日経225銘柄の見直し時期

定期見直し

日経225銘柄は年に1回、10月に定期見直しが行われます。以前は銘柄の見直しは行われていませんでしたが実情に合わせて銘柄の見直しが行われるようになりました。結果として平均株価の連続性を保つために必要な調整が行われるようになりました。

臨時見直し

日経225銘柄は定期見直し以外に業績不振や経営再編などの事象が生じた場合に臨時的な銘柄の見直しも行っています。

まとめ

今回は日経平均について記載しました。値嵩株の株価変動が日経平均に大きな影響を与えるというのが今回のリサーチの一番の収穫と個人的には思っています。日経平均株価はあくまで指標の一つに過ぎない一方重要な指標でもありますので変動からどういったことを読み取るかということが重要かと思います。皆様の考察の一助になれば幸いです。

参考文献「日経平均算出要領」株式会社 日本経済新聞社https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/archives/file/nikkei_stock_average_guidebook_jp.pdf