経理部奮闘記⑥ 固定資産管理基本編

経理部奮闘記⑥ 固定資産管理基本編

今回は企業が事業活動に使う資産、固定資産の管理について解説いたします。

一口に固定資産といっても広範囲のものが対象となるので今回の対象は有形固定資産、無形固定資産を対象に見ていきたいと思います。

固定資産管理業務は計算が複雑だったり、税務金計算の観点が必要だったりと習得するのには時間がかかります。

確認すべき点も多く大変な業務ではありますが、意外と新人が任されているケースがあります。

いきなり固定資産担当に任命されたけれど、何をすればいいのかわからない!といった方も多いのではないでしょうか。

固定資産管理業務を行う上でのポイントを1つ1つ見ていきましょう。

まずは言葉を覚えよう

固定資産業務担当になったらまずは用語を覚えるところから始めましょう。

はじめに言葉の解説を行い、業務上必要なポイントがあれば解説していきます。

固定資産とは

固定資産とは企業の事業活動に長期にわたって使用される資産のことです。

例えば、会社で出張するために車を買った!という場合はその車は固定資産となります。

ものを製造するために機械を買ったとすればそれも固定資産となります。

有形固定資産とは

有形固定資産とは難しい言葉のようですが、形のある固定資産です。

先程の例だと車や機械は形があって目に見える固定資産なので有形固定資産として扱われます。

無形固定資産とは

無形固定資産とは有形固定資産とは逆で形のないもの、目に見えない固定資産です。

例えば、ソフトウェアなんかが無形固定資産と呼ばれます。そのほかは難しいですが、権利のようなものも無形固定資産として扱われます。

価値の減少を計算する減価償却費

会計の世界では一年単位で期間を区切って計算します。そして経済的な価値がどれだけ増減したかというのを仕訳によって表現します。

出張の為に企業からお金が出ていったものを出張費という費用で表現し、現金の減少も同時に表現します。

固定資産の場合、1年でどれくらい価値が減少するでしょうか?

数年にわたって使用するのが前提の資産なので一定のルールに則って価値の減少を計算します。

その結果算出された価値の減少分が減価償却費となります。

どれくらい使えるのか、耐用年数と分類

法定耐用年数

長期間使う資産を固定資産と呼ぶと説明させていただきました。

ではその固定資産というのは何年使えるのだろうか?どれくらいの期間まで価値が減少していくのでしょうか?

何年間使えるだろうという見積もりの年数を耐用年数と呼びます。

そして実は固定資産ごとに使えるであろう年数が法律によって細かく決まっています。

この固定資産ごと法律によって決まっている耐用年数を法定耐用年数と呼びます。

固定資産担当になったら固定資産ごとに法定耐用年数を調べて決定する作業を覚えるようにしましょう。この作業は大変ですが極めて重要です。というのも会社の損益計算書にも影響を与え、税金計算にも影響を与えるからです。

固定資産除却とは

固定資産除却とは固定資産を廃棄することを意味します。除却の際は実際に廃棄されたかが重要なポイントとなります。

廃棄業者にしっかりと資産を廃棄してもらうまでが企業の責任なので、廃棄を見届けるようにしましょう。

また実際に廃棄されていないのに会計のみ廃棄されてしまったということがないように確実に処理が終わったというチェックが効く体制、書類を整備しておく必要があります。

固定資産売却とは

固定売却とは文字通り固定資産を売却することです。

企業で販売するように仕入れたものや作ったものは売上ですが、企業が使用目的で使っていたものを売却すると固定資産売却となります。

ここは混乱しやすいので、注意です。

販売目的で持っていた資産を売るとは売上、使用目的で持っていた資産を売ると固定資産売却と覚えておきましょう。

固定資産の実地棚卸

固定資産のを買ったのに会計処理されていない。固定資産を捨てたのに会計処理されていない。固定資産を売ってないのに会計処理上、売却の処理がされてしまっている。

こういったミスが発生した時にそれを放置しないように行うのが固定資産の実地棚卸です。

簡単に言うと、会計で記録しているデータ(帳簿)と実際のものが一致しているかを確認する作業になります。

この作業を行わないといつまでも会計データ(帳簿)は実態を表さないものになり、企業の利益や財政状態を適切に表すことができません。

また税金計算においても正しく計算できていない状態となり、税務調査等で指摘されてしまいます。

定期的に実地棚卸を実施し、会計データが正しいものになっているか確認をしましょう。

固定資産管理業務のポイント

耐用年数を決める分類の選定に慣れよう

固定資産の業務担当になったら法定耐用年数表を片手に、それぞれの固定資産はどの分類になるかを調べるようにしましょう。

最初は慣れなくて大変ですが、ベテラン社員の方に判定方法を教えていただきながら、ここの資産の耐用年数を決めていきましょう。

とにかく数をこなすことが的確に素早く判定できるコツになります。

稼働開始日を把握しよう

固定資産は実際に使い始めた時から価値の減少を認識していきます。

なのでこの使い始めた日が非常に重要になります。この日を間違えてしまうと正しい減価償却費の計算ができなくなってしまいます。

使い始めた日の定義なども細かく決まっています。本業の為に使い始めた日を稼働開始日として管理していきましょう。

自社で使っている減価償却費の計算方法を覚えよう

減価償却費の計算方法には複数の方法があります。代表的な方法は定額法と定率法というものがあります。

自分の会社はどういった計算方法を採用しているか、固定資産管理業務担当者となったら確認しておきましょう。

まとめ

今回は固定資産管理業務において必要となる用語や基礎的なポイントを記載しました。

固定資産管理業務は論点が多岐に及びます。細かいことを突き詰めると迷路に入っていってしまうので、まずは概要を押えてから1つ1つ覚えていけるといつのまにか一人前になれるはずです。

経理部での活躍を応援しています。